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    2007

03.26

阿部高和が雛見沢村に引越して来たようです・阿部殺し編 1

「ひぐらしのく頃に」のネタバレ等が
含まれているかもしれませんのでご注意ください。

6 名前: 2軍選手(新潟・東北) Mail: 投稿日: 2007/03/19(月) 20:26:08.27 ID: BwEUyWsCO
俺の名前は阿部…阿部高和…。


しがないゲイの自動車修理工だ。


ひょんな事から雛見沢村に引越すことになっちまった…。

そう…この…悪夢のような村に…。




決して気持ちの良い物じゃないんだが……ちょっと聞いてくれるかい?…雛見沢で起こった…俺の…この俺自身の奇妙な奇妙な物語を…。




7 名前: 2軍選手(新潟・東北) Mail: 投稿日: 2007/03/19(月) 20:30:01.63 ID: BwEUyWsCO
余計な事に頭を突っ込むな…


今までに何千、何万と聞かされて来た言葉ではある…。
しかし人間とは愚かな物である…。


情にほだされて、余計な事に頭を突っ込む…。
そして破滅していく…。


俺も例外ではなかった…。あの時に彼を無視していれば…他の誰かにまかせていれば…。
あんな事にはならなかっただろう。


俺は…皆は……もう元には戻らない。絶対に…



失って初めて、その大切さが分かる…最低でも今は…。




10 名前: 2軍選手(新潟・東北) Mail: 投稿日: 2007/03/19(月) 20:32:11.76 ID: BwEUyWsCO
その一ヶ月前……雛見沢村


阿部高和は欠伸をしながらガレージから天空を仰いだ。春眠ならぬ夏眠暁を覚えず。。。といった所だろうか…。


引越してきて三日目……ここは平和だな。

この前まで住んでいた地方都市の喧騒が嘘のようだ。

そこでは毎日が混沌の日々であり、同時に病的な程の緊張の日々であった。



毎日のように救助車とパトカーのけたたましいサイレンの音を聞き、毎日のように思った…。



狂っている………。




12 名前: 2軍選手(新潟・東北) Mail: 投稿日: 2007/03/19(月) 20:34:00.21 ID: BwEUyWsCO

それに比べればここは天国だ…。

生活が多少不便なのと、ベンチに座っての男あさりが出来ないのを除けば…。

いつも普段着にしている、青いつなぎを胸まで開けて着て、公園の公衆便所脇のベンチに座ってれば、必ず声をかけられる人気物だったのだが…。


まあいいさ…。

こんな小さな村でもボーイフレンド位なら出来るだろう。例えば医者とかカメラマンとか刑事とか……学生とか……。


出来てもらわなきゃ困るな。こんな小さな村で暇つぶしとして思い浮かぶ物と言えばセックスくらいなものだ。


何というゲイの自動車修理工。



13 名前: 2軍選手(新潟・東北) Mail: 投稿日: 2007/03/19(月) 20:34:59.81 ID: BwEUyWsCO

阿部は再び大きく欠伸をした。
ガレージの目の前には畦道を挟んで見渡す限りの田んぼが広がっている。

のどかな風景だ…。車はおろか、人なんか滅多に通らない…。


阿部は伸びを一つすると、椅子から立ち上がり、ガレージの入口から外に出てみる。



心地よい風がそよぐ…実に空気がうまい!!



15 名前: 2軍選手(新潟・東北) Mail: 投稿日: 2007/03/19(月) 20:38:36.98 ID: BwEUyWsCO

ふ、と見ると、畦道の向こうから誰かがパタパタとサンダルを鳴らして走って来る。
白いワンピースに、丈の短い半ズボン。髪の毛はフワフワした金髪で、その金髪をヘアバンドか何かで止めている。

年は小学校高学年辺りだろうか…随分と活発でおてんばそうな印象を受けた。


ガレージに何か用なのだろうか…。何かから逃げているようにも見えた…。


16 名前: 2軍選手(新潟・東北) Mail: 投稿日: 2007/03/19(月) 20:39:16.10 ID: BwEUyWsCO
見ると彼女は泣いていた。クリクリしたかわいらしい目から流れる涙を手で拭い、泣きながら走って来る。
一体どうしたのだろうか…。見れば顔に痣が出来ている。顔だけではなく、手や足にも…。

いじめにでもあったのだろうか…。彼女は声をかける間もなく、ガレージを通り過ぎて行ってしまった。




18 名前: 2軍選手(新潟・東北) Mail: 投稿日: 2007/03/19(月) 20:41:05.12 ID: BwEUyWsCO
それから間もなくして、半袖のワイシャツに黒ズボンの、学生とおぼしき男の子が女の子が走って来たのと同じ方向から走って来た。

さっきの女の子と同様に金髪をした、なかなかの美男子だ。彼女の兄だろうか…こういうボーイフレンドが欲しいものだ。


それにしてもさっきの彼女を追って来たのだろうか…。よくよく見れば彼の顔にも痛々しい痣がくっきりと浮き出ていた。



19 名前: 2軍選手(新潟・東北) Mail: 投稿日: 2007/03/19(月) 20:41:56.23 ID: BwEUyWsCO
ちょうど修理工場の前まで来た時に彼が話しかけて来た。


「すいません…女の子がこちらに来ませんでしたか?」


「ああ、来たよ…向こうに行ったよ…それにしても…泣いていたみたいだけど、君がいじめたか、何かしたのかい?」


その美少年は一瞬、ためらいがちに下を向くと、首を横に振った。


「いえ、そんなんじゃ……」


男の子は明らかに動揺していた。
本当に彼がいじめたのだろうか…。誰かを傷つけたり、いじめたりするようには到底みえないが…。


「何か有ったのかい?俺に話してごらん?兄妹喧嘩かい?」

「いえ、何でもありません…。失礼します。」

そういうと丁寧に礼をして、女の子が走っていった方向へと去っていった。

一体何だったのだろうか…。



20 名前: 2軍選手(新潟・東北) Mail: 投稿日: 2007/03/19(月) 20:44:54.77 ID: BwEUyWsCO
阿部はただただ、小さくなっていく彼の背中を眺める事しか出来なかった…。







ギシギシと音をたてる古臭い椅子に座りながら、阿部は心配そうに畦道を眺めた。

彼等は大丈夫だろうか…。


外では、もう日が落ちかけて、赤々しい夕焼けが顔を見せている。

阿部は眩しそうにしながら、もう一度畦道を眺めてみた。




21 名前: 2軍選手(新潟・東北) Mail: 投稿日: 2007/03/19(月) 20:45:49.33 ID: BwEUyWsCO
誰かが歩いて来た。
彼らだった。少年が件の女の子をおんぶしていた。

女の子の方はスースー寝息を立てて眠っているようだった。
やはり兄妹としか思えない。


「見つかったのかい?」


「ええ、おかげさまで…。ありがとうございました。」

彼は顔を下に向けて、はにかんだように微笑んだ。


「…どうだい?お茶でも飲んでいくかい?」


阿部がガレージの奥を親指で指しながら行った。

少年は遠慮がちに首を横に振った。



22 名前: 2軍選手(新潟・東北) Mail: 投稿日: 2007/03/19(月) 20:46:22.16 ID: BwEUyWsCO
「いえ…妹が眠っているので…また今度…。」


「そうか…じゃあいつでもおいで。歓迎するよ。」


少年は行ってしまった。

本当に何だったのだろうか…。

阿部はいつまでも、いつまでも、その兄妹の背中を見つめていた…。



24 名前: 2軍選手(新潟・東北) Mail: 投稿日: 2007/03/19(月) 20:47:02.18 ID: BwEUyWsCO
阿部は符に落ちないという表情で、ガレージの汚い机を眺めていた。

昨日の兄妹は一体何だったのだろうか…。
それに…あの痣…
一体彼らに何が…


「あの…お兄さん。すいません…。」

不意に声をかけられて、阿部は顔を上げた。


そこには、くすんだ緑のキャップに黒いタンクトップ姿の、中々の男前が自転車を押して立っていた。タンクトップから覗く隆隆とした肩や腕の筋肉の付き方は、まさにゲイ好み。


「何の用だい?」


28 名前: 2軍選手(新潟・東北) Mail: 投稿日: 2007/03/19(月) 20:53:08.09 ID: BwEUyWsCO
「いえ…道に迷ってしまって…少し休ませてくれませんか?」


俺的にはこんなナイスガイは大歓迎だ。

「ああ、いいぜ。とりあえずそこに座りな。」


俺はそういうとさっきまで座っていた古臭い椅子を彼に勧めた。


「あ…すいません。」


ナイスガイは遠慮がちに椅子に腰かけた。


「俺は阿部高和…自動車修理工をしている。…所でアンタの名前は?」


「富竹です。…フリーのカメラマンをしてて……主に野鳥の観察をしています。」


31 名前: 2軍選手(新潟・東北) Mail: 投稿日: 2007/03/19(月) 21:05:42.57 ID: BwEUyWsCO
富竹は高そうなカメラを大事そうに抱え上げた。


「そうか…富竹か…トミーでいいな。よろしくなトミー。」


俺は富竹と名乗ったナイスガイに手をさしのべた。
彼は照れ臭いのだろうか…はにかんだようにに手を握り、握手をしてくれた。
彼の手は温かく、それでいて引き締まっていた。


「いえ…こちらこそ…。」


下を向いたまま富竹が呟いた。


32 名前: 2軍選手(新潟・東北) Mail: 投稿日: 2007/03/19(月) 21:06:18.41 ID: BwEUyWsCO
阿部はコーヒーをいれながら、うつ向いたままの彼に話しかけた。


「ここへは、野鳥の観察で来たのかい?」

「え…ええ…まあ、そんな所ですね。」


富竹は大事そうにカメラを抱え込み、離さなかった。


阿部はマグカップに注いだコーヒーを富竹に手渡した。
富竹は会釈をしながら、それを受け取った。

コーヒーの香ばしい、何とも言えないふくよかな香りが辺りを包む。


33 名前: 2軍選手(新潟・東北) Mail: 投稿日: 2007/03/19(月) 21:06:49.41 ID: BwEUyWsCO
「あの…阿部さん、おたずねしたい事がありまして…。」


「ん?何だい、トミー。」


「この辺りに…ホテルか旅館はないでしょうか…。」


富竹が恥ずかしそうに頭を掻きながらたずねた。


「何だい?…泊まる所を探しているのかい?」


「ええ、そうなんですよ。」


「……遠慮せずに言えよ、俺に泊めて下さいって。」



34 名前: 2軍選手(新潟・東北) Mail: 投稿日: 2007/03/19(月) 21:08:50.76 ID: BwEUyWsCO
「いやいや、いいですよ…何もそこまで…」


「……おいおい、空気読めよトミー…。」


阿部が富竹の肩をガッシリと掴んだ。富竹の固く引き締まった筋肉が手に心地よい。


「…俺はお前に泊まって欲しいんだぜ?」


「阿部さん…。」


阿部と富竹は互いに見つめ合い、ついに富竹は折れた。



44 名前: 2軍選手(新潟・東北) Mail: 投稿日: 2007/03/19(月) 21:32:55.50 ID: BwEUyWsCO
「さあ、ここが俺の家だ。まあ、くつろいでくれよ。」


そう言うと阿部は富竹の肩を押して、家に招き入れた。


「夕食は何がいい?」


阿部がつなぎの上にエプロンを着けながらたずねた。


「あ…じゃあ、カレーライスで…。」



46 名前: 2軍選手(新潟・東北) Mail: 投稿日: 2007/03/19(月) 21:35:03.93 ID: BwEUyWsCO
富竹が出された冷たい麦茶とおはぎに手を付けながら答えた。
阿部特製のおはぎは小豆の味わいが深く、何より甘かった。


「好きなのかい?…カレーライス…。」


「ええ…大好きですよ…。」


阿部はルーを煮込み始めた。香りから察するに、阿部特製のカレーライスはどうやら辛口らしい。


「辛いの大好きですよ…阿部さん…。」


富竹が阿部の方を向きながら言った。


「そうか…じゃあ今夜は辛くしないとな……特別に…」


阿部は富竹に向かってウィンクをした。
富竹は心得たように笑顔で頷いた


50 名前: 2軍選手(新潟・東北) Mail: 投稿日: 2007/03/19(月) 21:44:23.80 ID: BwEUyWsCO
「そういえば…阿部さん…。」


カレーライスを食べ終えて、食後に出された麦茶を飲みながら富竹が神妙な面持ちでたずねた。


「なんか…変な裸足の足音がしませんか?…さっきからペタペタって…」


食器を洗いながら阿部は耳を澄ませた。しかし足音など聞こえない…。

聞こえるのはそうぞうしいカエルの鳴き声と、蛇口から水が流れるサラサラという音だけだった。


冗談なのだろうか…。

「そうか…?俺には何も聞こえないぞ?」


阿部は富竹の方を振り返った。

富竹はカメラを抱えて、小刻に震えていた。
マラリアにでもかかったかのように顔が真っ青だ。

「本当に…本当にしてるんですよ…僕のすぐ後ろから…。」

富竹の後ろには白い壁紙の壁があるだけだ。人が入れる余地などない。

真夏の熱帯夜だというのに、阿部は言いようのない寒気を感じた。


51 名前: 2軍選手(新潟・東北) Mail: 投稿日: 2007/03/19(月) 21:52:54.13 ID: BwEUyWsCO
何とも気味が悪い事を言う奴だ…。


「そんなの気のせいさ…。さぁ…風呂にでも入れよ。俺は先に布団を温めてるから…な?」


阿部は無理矢理笑顔を作って富竹に言った。

富竹は無言で、ただ頷き、青い顔のまま立ち上がると、風呂場へと足を引きずるように歩いて行った。

カメラも持って行くようだ。


阿部は富竹が飲んでいた麦茶のコップを片付けようと、テーブルへと手を伸ばしていて、何かに気付いて、手を止めた。

富竹が座っていた椅子の上に写真が無造作に置いてあった。


座ってて、富竹のポケットから落ちたのだろうか…。


52 名前: 2軍選手(新潟・東北) Mail: 投稿日: 2007/03/19(月) 22:00:01.91 ID: BwEUyWsCO
阿部は写真を摘み上げて、まじまじと眺めた。


一体なんなんだこれは…!!


写真には椅子に縛られた女性が写っていた。

金髪をした、ムカつく位におっぱいのデかい美しい女性だ。

猿轡を噛まされたその表情は脅えきっていた。
女性は恐怖で見開いた、不安そうな目をカメラのレンズに向けていた…。


何だろうか…SMポルノの写真だろうか…。


それにしても何とも気味が悪い写真である。

富竹に後で返してやろう…。


阿部はつなぎのポケットに写真を入れた。


55 名前: 2軍選手(新潟・東北) Mail: 投稿日: 2007/03/19(月) 22:07:24.47 ID: BwEUyWsCO
「阿部さん…いい湯でした…。」


寝室の襖をスッと開けて、富竹が静かに入って来た。


「待ちくたびれたよ…さあ…はじめようか…。」


「阿部さ…そんな、突然…あはっ…はあ!」

阿部は風呂上がりでほてった富竹の体を思い切り押し倒した。


物凄い早さで阿部がつなぎを脱ぎ終えて、全裸になる。


阿部の淫棒は既にギンギンに勃起していた。


57 名前: 2軍選手(新潟・東北) Mail: 投稿日: 2007/03/19(月) 22:13:05.85 ID: BwEUyWsCO
「さあ…入れるぞ…。深呼吸して…力を抜くんだ…トミー」


阿部の淫棒が富竹の菊門へとあてがわれる。

富竹の体がビクッと小さく痙攣する。


「阿部さ…いや…優しくして…下さいね。」


富竹が頬を赤く染めながら恥ずかしそうに言った。

阿部はその反応にニヤリとした。


そして富竹の菊門に淫棒を一気に突き込んだ。


「アッー!」


激痛と快感からか、富竹の体が海老のように跳ねた。


59 名前: 2軍選手(新潟・東北) Mail: 投稿日: 2007/03/19(月) 22:17:15.05 ID: BwEUyWsCO
「アッー!アアッ!阿部さん…気持ちいい…。」


「さすがトミー…締まりがいいな…。」


「アアッ!アッー!アッー!」


「なあ…トミー…。野鳥の観察で雛見沢に来たってのは嘘だろ?」


「いや…そんな…アアッ!うアッー!」


「本当は何しに来たんだい…?言ってごらん?ホラ!ホラ!」


「…………それは…その……アアアッ!アッーー!」


61 名前: 2軍選手(新潟・東北) Mail: 投稿日: 2007/03/19(月) 22:30:35.11 ID: BwEUyWsCO
散々富竹を掘り終えると、阿部は息を切らせながら、汗だくで横になった。


富竹も同様に息を切らせて仰向けに横になっていた。


夢中で掘りまくり、気付けば、もう朝方の三時…。


やれやれ…こいつはハードだぜ…。


阿部は、富竹があえぎながら呼吸を繰り返す様子を尻目に、ようやく床についた。


63 名前: 2軍選手(新潟・東北) Mail: 投稿日: 2007/03/19(月) 22:39:34.97 ID: BwEUyWsCO
どのくらい眠っただろうか…。

窓から覗く空は明るくなりかけていた。


隣では寝息を立てて富竹が眠っている…。

阿部は昨夜の事を思い出した。
富竹が言っていた裸足の足音…そして気味の悪いポルノ写真…。

富竹が雛見沢村を訪れた本当の理由…。


この富竹という男…一体何者…。


…と不意に玄関のチャイムが鳴った。何度も何度もしつこいくらいに。


こんな時間に一体誰だろうか…。



69 名前: 2軍選手(新潟・東北) Mail: 投稿日: 2007/03/19(月) 23:15:27.30 ID: BwEUyWsCO
時刻は4時半過ぎ…。


まだ朝と呼ぶには早すぎる時間帯だ。
新聞屋でもなさそうだし、一体誰だろうか…。


阿部は眠たい目を擦りながら玄関の方にフラフラと向かった。


依然としてチャイムとドアを叩く音がひっきりなしに響く。
朝っぱらからうるさい奴だ。


「はい…どなたですか?」


阿部はドアを少し開けて、外の様子を見た。


途端にドアを掴まれた。
そして乱暴にドアを引かれて、阿部は危うく外の人影にぶつかりそうになった。


「危ないじゃないか!一体だれ…。」


阿部は顔を上げて、文字通り絶句した。



71 名前: 2軍選手(新潟・東北) Mail: 投稿日: 2007/03/19(月) 23:20:36.47 ID: BwEUyWsCO
そこには5、6人では効かない程の制服警官が立っていた。


その先頭には、刑事なのだろうか…いやらしい表情を浮かべた黒いワイシャツに赤いサスペンダーの中年の男…。


「ンッフッフ…阿部さん…朝早くすいません……私興宮署の大石と申します…。」


大石と名乗った男が首を振って合図をした。
途端に後ろの制服警官が家になだれこんで来る。



72 名前: 2軍選手(新潟・東北) Mail: 投稿日: 2007/03/19(月) 23:29:55.04 ID: BwEUyWsCO
「一体何の用だい?」


阿部は大石を睨みながら強い口調で言った。


「ここに富竹がいるんでしょう?…ンッフッフ…隠したって無駄ですよ…。」


そういうと大石は阿部の肩をポンポンと叩き、家の中へと入って来た。


「大石さん!…容疑者を確保しました!」


先に中に入っていた制服警官が富竹を引きずるようにして、玄関まで連れて来た。

富竹は青白い顔をしてひたすらうなだれていた。

「ンッフッフ…富竹ジロウ…殺人と死体遺棄そして誘拐の容疑で逮捕します。…ワッパをかけて下さい。」

阿部は何が起こったのか分からずに混乱した。
トミーが……逮捕?

「阿部さん…アナタも署までご同行願いますかな?」

大石の熱い手が阿部の肩に乗せられた。
どうやら従うしかないようだ。

阿部は手錠をかけられる富竹を尻目に、大石に肩を押されてパトカーへと乗り込んだ。



75 名前: 2軍選手(新潟・東北) Mail: sage 投稿日: 2007/03/19(月) 23:42:37.50 ID: BwEUyWsCO
「阿部さん…危なかったですね…次はあなたの番だったかもしれませんよ…」


大石が資料を読みながら阿部に言った。


「一体…これはどういう事なのか説明して下さい…。」


阿部がイラついたように言った。


「実を言うと…富竹ジロウは…連続殺人鬼でしてね……手口がこれまた酷いもんでしてね…。」


そういうと大石は写真を何枚か机に並べた。


椅子に縛られた人ばかりが写っていた…。
そして共通する事は、写真に写っている人が全て恐怖に顔を歪めて、カメラのレンズを凝視している事だ。


あの時に拾った写真は…。


79 名前: 2軍選手(新潟・東北) Mail: 投稿日: 2007/03/19(月) 23:52:41.29 ID: BwEUyWsCO
「これは殺害される前の被害者の写真です。富竹はこうやって、殺害の過程を写真におさめていたんですよ。」


大石はさらに写真を取り出して机に並べた。

阿部は吐き気がした。

そこには椅子に縛られ、ナイフで生きたまま徐々に体を切り刻まれていく、まだやっと中学生ぐらいの少女の過程が刻々と刻まれていた。


緑色の髪の毛を後ろで留めてポニーテールにした可愛い女の子だ。


だが最後には腹を開かれて内臓を根こそぎ引きずり出され、肋骨を籐の籠のように飛び出させた、ただの肉の固まりになってしまっていた。


「所持していた写真だけで7人…これからまだまだ増えそうですがね…。」


大石は溜め息をついた。


81 名前: 赤ひげ(新潟・東北) Mail: 投稿日: 2007/03/20(火) 00:00:34.84 ID: ooFQSwoEO
「ここに写っている少女の名前は園崎詩音……雛見沢の名家、園崎家のお嬢さんですよ。」


大石が写真を指差しながらしわがれ声で呟いた。


「丁度一週間前に行方不明になったそうで……まだやっと14歳…まだ未来も希望もあったでしょう…可哀想に…」


写真の中で、腹にナイフを突き立てられている詩音が、阿部に助けを求めてるかのように目を見開いて、こちらを凝視していた。


阿部は思わず目をそらした。



83 名前: 赤ひげ(新潟・東北) Mail: 投稿日: 2007/03/20(火) 00:09:36.19 ID: ooFQSwoEO
「大石さん!容疑者が所持していたカメラのフィルムの現像が終りました。」


唐突に取り調べ室のドアが開いて、大石の部下らしき人が飛び込んで来た。


「おお…ご苦労様…で、現像した写真は…?」


「はい…この6枚の写真がそうです…。」


部下が大石に写真の束を手渡した。
厳しい顔付きで大石が写真を凝視する。


「…ンッフッフ…どうやら…次の犠牲者の下見らしいですね…。もしかしたら既に殺されてしまっているかも…。」


大石は再び机に写真を並べた。


「阿部さん…この人達に見覚えはありませんか?」


84 名前: 赤ひげ(新潟・東北) Mail: 投稿日: 2007/03/20(火) 00:18:10.00 ID: ooFQSwoEO
並べられた写真には6人の男女が写っていた。

この中で見覚えがあるのは…なんてこった!!


昨日会ったあの兄妹の写真が揃ってあった。


「これです!この兄妹!…昨日会いました!」

阿部が二枚の写真を指差した。

大石がそれを摘み上げた。


「ほほぉ…北条兄妹ですか…ここらではちょっとした有名人でしてね…」

大石が続けた。

「実は彼等の両親は既に亡くなられているんですよ。」


大石は摘み上げた写真を元のように並べ直した。

阿部は言いようのない脱力感に襲われた…。
「数年前に事故で死んでから…二人は叔父に引き取られる事になったんですが…この叔父ってのが厄介な人物でしてね…」



88 名前: 赤ひげ(新潟・東北) Mail: 投稿日: 2007/03/20(火) 00:31:41.94 ID: ooFQSwoEO
「叔父に虐待されてるんですよ…この子達……」


大石が遠い目で窓の外を眺めた。


「酷い虐待でしてね…私もよく見ますよ…この下の妹が泣きべそ掻きながら走って逃げるのを…。」

「虐待されてるのに…どうして助けないんですか!」

「現在の所…相談所の決定は、緊急性が無いという事で様子見…なので我々も手が出せないんです…ンッフッフ…酷い話でしょ?」

阿部はいたたまれずに、机を強く叩いた。

大石が音にビックリしてこちらを向く。

「彼等は…まだ無事なんですか?」

「ええ…一人を覗いて全員と連絡がとれています。」

大石が阿部をみながら言った。

「その金髪の女性以外です。名前は鷹野三四、診療所で看護婦をしています。」

写真に写っていたのはまごうことなき、例の写真に写っていた人物だった。

阿部はポケットに手を入れて写真を取り出そうとした…だが……無い!!

クソッ!何処かに落としたか!


91 名前: 赤ひげ(新潟・東北) Mail: 投稿日: 2007/03/20(火) 00:39:36.22 ID: ooFQSwoEO
「この写真に写ってるのは全部雛見沢村に住んでいる人達ですね。この北条君を除いて皆女の子ですね。竜宮礼奈、園崎魅音、古手梨花、北条沙都子、鷹野三四…。」



「あの…大石さ……」

家で拾った写真の事を大石に報告しようとした刹那、その声は怒鳴り声でかき消された。


「あ……おい貴様!何をやっている!おい、止めろ!……おい、誰か!取り押さえてやめさせろ!」



92 名前: 赤ひげ(新潟・東北) Mail: 投稿日: 2007/03/20(火) 00:46:17.07 ID: ooFQSwoEO
何事だろうか…隣の…富竹が取り調べを受けている取り調べ室から怒号と怒鳴り声が突然聞こえて来た。


「一体何事だ!」


大石が外で立っている守衛に怒鳴った。


「どうやら……富竹容疑者が…目を離した隙に喉をひっかいて自殺をしたようです…。」


血生臭いにおいがこちらまで漂って来た。

ドタドタと足音がして、何かを運んでるような音が聞こえた。



94 名前: 赤ひげ(新潟・東北) Mail: 投稿日: 2007/03/20(火) 00:51:37.78 ID: ooFQSwoEO

「もうこれは助からないかもな…。」


そんな呟きが廊下から漏れた。

ガボガボと何かを吐くような音が外から聞こえる。

血の臭いが更に濃くなった。


「阿部さん…。」


大石がこちらを静かに向いた。


そしてモゴモゴと呟いた。


「どうやらこの事件……迷宮入りしそうですよ…。」


誰も何も言わなかった…。


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阿部高和が雛見沢村に引越して来たようです・阿部殺し編
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comments

安部さんが今まで見たことないくらいまともwww

名無し!!:2007/03/26(月) 23:52:29 | URL | [編集]

だなwwwwwwwww
・・・夜神総一郎でよかったんじゃね?
無理に阿部さんにしなくても

 :2007/03/27(火) 00:33:09 | URL | [編集]

ひぐらしってこんなグロイ話だったんか、、、。
助けて条太郎!!

しかし阿部さんがすごく頼りになりそうwww

名無し!!:2007/03/27(火) 12:53:42 | URL | [編集]

阿部はスネークと絡んでた時が一番阿部らしかったWWWWWWWWWW

-:2007/03/27(火) 16:09:44 | URL | [編集]

圭ちゃんいないのか

-:2007/07/22(日) 13:23:15 | URL | [編集]

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