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    2007

09.12

川 ゚ -゚)狼は赤頭巾を想っているようです

3 : ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 13:10:00.88 ID:MYI35SKJ0
     ~プロローグ~


走る。
走る。
とにかく走る。

早くあそこへ行かなければ体を休めることもできない。
それ故走っているのだが、不意に体がぐらつきビルの壁に寄りかかってしまう。

少し休むとしばらく動けなくなるだろうから気合を入れて走り出そうとする。
が、体が休息を欲しているためか、そのまま壁に伝う水滴のようにずるずると腰を低くしていき、ついには座り込んでしまった。

川  - )「くっ……はぁっ………」

くらくらする頭を振って周囲を確認する……よし、追手は来てないな。
ならば少し休んでおこう。
先ほどから走りっぱなしで体を酷使しすぎたからな。


空を見上げると綺羅星が私を見下ろしている。
壁を伝って水が頭に垂れてきて少し冷たい。
先ほど壁に寄りかかったからなぁ……血が垂れてくるのは仕方のないことだが気分が滅入る。



4 : ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 13:12:09.48 ID:MYI35SKJ0

私の体は血塗れだった。
漫画や小説のように返り血だったらまだ気が楽なのだが、全身を濡らしている赤は紛れもなく私の血だ。
1時間ほど前に大手術を行ったばっかりで体のあちこちで出血が見られる。
よくまあこんなにも走れたものだなと思う。

痛い。
痛い。
体はかなり痛い、でも。


体なんかよりも心が痛い。

川  - )「はぁっ……はぁっ…………はは」

心が、痛い。
どうして…………

川  ー )「ははは……あははははははははははははははははははは」

これほど滑稽で悪趣味な自分に笑ってしまう。
どうして…………



5 : ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 13:15:30.30 ID:MYI35SKJ0

川 ; ー;)「あははははははははははははははははははははははははははははははははははははあっ!!」



どうして私はキミを喰ってしまったんだ?



川 ; ー;)「ははははっ!!ごめんな、ごめんなあ!私だけが生き残ってしまってごめんなあ!!」



己の赤で染め上げた服を着て、狼はなお笑う。
この笑いを止める方法など知らない、誰か教えてくれるのなら教えてくれ。



……痛い。



     ~プロローグ fin~



6 :1話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 13:17:59.68 ID:MYI35SKJ0

おばあちゃんの耳って、何で大きいの?

お前の言うことがよく聞こえるようにだよ


おばあちゃんの目って、何で大きいの?

お前がよく見えるようにだよ


おばあちゃんの手って、何で大きいの?

お前をしっかりつかめるようにだよ


おばあちゃんの口って、何で大きいの?

それはね、お前を一口で食べられるようにだよ










川 ゚ -゚) ~狼1~




7 :1話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 13:20:15.48 ID:MYI35SKJ0

彼女と行動して早1年。
私はこの1年で何か変われただろうか?

(´・ω・`)「今日はもう閉めるからあがっていいよ」

川 ゚ -゚)「把握した」

(´・ω・`)「さて、これから飲みにいかない?いいところを知ってるんだ」

川 ゚ -゚)「わざわざ他の店にいくよりは、店のお酒を飲めばいいかと思うが」

(´・ω・`)「それは売り物だがら手を出すわけにはいかないんだよ……で、どうする?もし一緒に行くなら僕が奢るが」

川 ゚ -゚)「私を誘うメリットがないぞ。何故誘う?」

(´・ω・`)「君はいつも冷静沈着だからね。酔わせて君の意外な一面を見てみたいから、て言うのが理由かな」

いつも……か。
バーボンハウスのマスター、ショボンに言わせれば、私はいつもと変わらず冷静沈着らしい。
なら彼女と行動してからの1年間、私は何も変わってないのだろう。

川 ゚ -゚)「そうか。では案内任せるよ」

(´・ω・`)「そうこなくっちゃ。じゃあいこうか」

そうして私たちはバーボンハウスを出る。



8 :1話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 13:22:46.50 ID:MYI35SKJ0

(´・ω・`)「やあ、今日も来たよ」

ノパ⊿゚)「 へいらっしゃい!おっ、そちらがこの前話してた姐さんですか!?」

川;゚ -゚)「……」

なんだここは?
最近になってやっと常識というものを把握できるようになってきた…ので、この店の異様さを理解することができた。
一応ここは屋台だった。
ただ、少しばかり明るすぎる。

(´・ω・`)「ん?どうしたんだい?」

川;゚ -゚)「8月に、しかも屋台にイルミネーションないだろう……常識的に考えて」

(´・ω・`)「気にしたら負けだよ。彼女は単に祭好きだからこんなバカなことをしてるんだ、と考えるんだ」

ノパ⊿゚)「逆に考えるんだ!『光に誘われて客足増加でウマ-』と考えるんだ!!」

(´・ω・`)「はいはいわかったわかった、んじゃ、がんもをお願いね」

川 ゚ -゚)「光に誘われるのは蛾だろ……大根をあるだけ頼む」

ノパ⊿゚)「オーケーオーケー、ちょっと待っててね!…って姐さん大根頼みすぎだあああああああああ!!」

知らんがな。



10 :1話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 13:25:09.35 ID:MYI35SKJ0

屋台の主はショボンにがんもを渡して、今は大根と格闘中である。
そうして、屋台の明るさに似合わない静寂が訪れた。
まあ、似合わないのだからすぐ破られるのだが。

('A`)「オイスー。ヒート、いつもの頼む」

破ったのは光に誘われた蛾…じゃなくて、ここに訪れた客だった。

ノパ⊿゚)「だが断る!大根はもう売り切れだ!」

('A`;)「その皿に乗せてる大量の大根は何なんだよ?」

川 ゚ -゚)「全部私のものだ」

('A`;)「ちょwwwwwwwwwwwwwおまwwwwwwwwwwwww」

(´・ω・`)「ドクオ、乙」

川 ゚ -゚)「ん?ショボンは彼のこと知ってるのか?」

(´・ω・`)「うん、彼はドクオ。僕とドクオとこの屋台を経営してるヒートは、幼馴染なんだ」

ノパ⊿゚)「改めてよろしく!」

('A`;)「んなことどうでもいい!そんなことより俺の大根が……嗚呼…」

川 ゚ -゚)「なら一緒に食べるか?食べたいならこっちにこい」

(*'A`)「……お前何気に良い奴だな」



11 :1話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 13:27:32.43 ID:MYI35SKJ0


あれから他の3人はお酒が入ったためかテンションが上がり(ヒートはお酒飲んでないが元からテンション高いため)、わいわい騒いだ。
私はというと、結局お酒は飲まず、大根を黙々と食べていた。
そうして数時間後、お開きとなった。

(´・ω・`)「じゃあ、またね」
ノパ⊿゚)「乙だ!夜道には気をつけろよ!」
('A`)「もう明け方だ、バーロー」
ノパ⊿゚)「バーローって言うなあああああああああああああああああ!!」
川 ゚ -゚)「3人とも、少しは静かにしろ。他の人は寝てる時間なんだぞ」

そうしてヒートを除く皆はそれぞれ帰路につく。

川 ゚ -゚)「で、何で私の後をつけるのだ?」

('A`)「別につけてねえよ。俺の家もこっちの方角なんだよ。」

川 ゚ -゚)「そうか」

('A`)「っていうか今の時代、女の1人歩きなんてあぶねーぞ?ついでだから途中まで送っていくぞ」

川 ゚ -゚)「そうか」

('A`;)「なんというか…マニュアル通りの受け答えだな。お前は機械かよ」

川 ゚ -゚)「さあな」

('A`;)「つまんねえやつだな」

川 ゚ -゚)「そうか」

12 :1話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 13:29:56.78 ID:MYI35SKJ0


('A`)「しかしショボンもわかんねえな。女の1人歩きは危険だってのにほったらかしとは。…本当にお前の雇い主かよ?」

川 ゚ -゚)「おそらく彼は、ドクオが付いていてくれると思ったんじゃないかな?」

たしかに今の時代、夜中に1人で歩くのは危険だ。


この国は豊かになった。
しかし豊かになるということは、必ず何かを犠牲にしなければならない。
国が犠牲にしたのは自国の民……国の力を強くするために高い税金を徴収したのだ。
国民は当然反発、何度も暴動が起きた。
その繰り返しにより、あらゆる対抗手段が考案され、国の軍事力を高める結果となる。

暴動鎮圧のための武器改良、軍隊の拡大、挙句の果てには、国外でも通用しそうな兵器の開発…例を挙げればきりがない。
そうして国はどんどん強くなっていき、国民の生活はどんどん荒廃していった。
そのため、ホームレスやDQNという部類が急激に増加してしまったのだ。


それが西暦2323年現在の私たちの住んでる国、VIPという国なのである。



そんなわけだからこんな夜中に女が1人で歩くのは危険なのは、常識なのだ。
まあ、私の場合は常人とは違うので、そんな常識は当てはまらないが。


13 :1話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 13:32:27.23 ID:MYI35SKJ0

('A`)「っと、俺はこっちだからここまででいいか?」

川 ゚ -゚)「ああ、世話になった」

('A`)「んじゃ、おやすみ。また機会があったら飲もうな」

川 ゚ -゚)「ああ」

そうしてドクオと別れる。
…しかし先ほどドクオがいった言葉には、内心驚かされたな。

『お前は機械かよ』

本人は何気なく言ったのだろうが、これは今の私を説明するのに一番近い答えだろうな。
もちろん近いってだけで、答えとしては間違えなのだが。
何故なら私は生きているから。
ただ…


「お前がクーか?いいおっぱいしてるじゃねーか」

思考を中断。
声のした方角に顔を向ける、同時にスカートの下に隠してある銃……P226に手を置く。
その先には生気のみえない顔色をした……おそらく薬でも打ってるのだろう……1人の男が立っていた。


16 :1話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 13:34:14.69 ID:MYI35SKJ0

川 ゚ -゚)「……vipperか?」

声をかけると返事が返ってきた。

( ゚∀゚)「ああ、そーだよ」

その言葉を聞くと同時にスカートの中から銃を取り出し、男に向ける。

( ゚∀゚)「へえ、セクシーな美脚だな。おっぱいもあるし顔も………90点ってところか」

川 ゚ -゚)「何の点数かよく分からないし、そんなのはどうでもいい。それより何故声をかけた?」

( ゚∀゚)「お前がいい女だからだよ」

おおよそvipperらしからぬ返答のため、嘘と判断する。
……vipperは簡単に言うと不正規の軍隊だ。そういう奴らは大抵、実用主義者なため、無駄がない。
だから嘘。それなら何故嘘をつくのか……頭の中にあるマニュアルを開き、検索。

引っかかったのは、『おとり』『陽動』の類であり、そこから現状を再確認する。
これがおとりならば、私に対するアクションは不意打ちということになる……のだが周囲50mに不審な動きを感知することはできなかった。
となると、50m圏外からのアクションとなる。

川 ゚ -゚)「……狙撃か」

(;゚∀゚)「……よくわかったな。前回の隊はただの科学屋だと油断して全滅だったらしいからな。
     お前がどうやってvipperを倒したのかも分からねえから、油断せずに叩くわけだ」

川 ゚ -゚)「そうか」


17 :1話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 13:36:47.64 ID:MYI35SKJ0

( ゚∀゚)「さて、お前は学習型戦闘支援総合AIの1つ、『COOL』を破壊し、研究所から逃亡して、お前を捕らえに来たvipperまで殺した。
     罪状は死刑。そういうわけで死ね!氏ねじゃなくて死ね!」

男が言い終えるとほぼ同時に、風船が割れたような音と、50m先から何かが飛来してきたのを感知する。
感知したものの大きさと速さから、弾丸と確定。
弾丸は正確に私の方に向かってくる…おそらく0,1秒にも満たないうちに私の体を貫くだろう。

ただし、それは私が抵抗しないことが必須条件なのだが……頭の中のマニュアル『対遠距離射撃・砲撃』の項を開き、実行。


果たして弾丸は私に中ることなく、あらぬ方向に逸れて壁を削った。

( ゚∀゚)「へえ、何をしたか分からないが弾は効かないみたいだな」

川 ゚ -゚)「あまり驚かないんだな」

( ゚∀゚)「想定の範囲内だからな。科学屋がvipperを倒すとしたら何らかの小細工が必要になるだろ」

川 ゚ -゚)「そうか」

( ゚∀゚)「だから俺がここにいるんだがな。頭でっかちな科学屋を倒すには腕っ節が一番だろ」

川 ゚ -゚)「格闘術か。たしかにそれは狙撃よりは効果的だな。しかし……」

ふと微妙に思う。
そもそも狙撃からして少しおかしい。
狙撃するなら絶対に気取られてはならないのに、何故、気取られる危険を冒してまでこの男たちは私に声をかけてきたのだ?

川 ゚ -゚)「君たちは無駄が多いな。本当に私を殺すのが指令なのか?」


19 :1話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 13:39:09.79 ID:MYI35SKJ0

(;゚∀゚)「……さっきの狙撃の件といい、お前なかなか鋭いな。
     冥土の土産に今回俺らに与えられた指令を教えてやるよ。
     『元研究員、クーが扱う科学技術、もしくは兵器を没収せよ』だ。
     仮にも1度はvipperを退けたんだ。その力を国が見逃すはずがねえだろ」

川 ゚ -゚)「なるほどな。つまり私を殺すのはついでで本命は私が扱ってる正体不明の技術か。
     そのため君たちは私を使って、その技術をテストしてたわけなんだな」

( ゚∀゚)「そういうこった。……いくぞ」

言い終えると同時に男が突風と化して突っ込んできた。
私は次に、マニュアルから『軍格闘術』の項を開いて、実行…しないで、先ほどから男に向けている銃を発砲する。
あることを確認するために撃っただけなのだから、別に弾丸が命中することを期待してない。
案の定、男は銃弾を避ける。

( ゚∀゚)「顔色とか体格とか見て分からなかったの?コンソメスープを打ってるから、俺に弾はきかねーよ」

川 ゚ -゚)「やはりか……把握した」

『軍格闘術』の項を実行する。


21 :1話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 13:42:15.66 ID:MYI35SKJ0

男が私と肉薄し、銃弾の速さに負けず劣らずの1撃を繰り出す。
私はその男の拳をかろうじで受け流した。

川;゚ -゚)「……!!」

しかし、上手く受け流したはずなのに腕が痺れる。
話には聞いていたが、私の予想以上にコンソメスープは絶大だった。
防ぐにしても受けきれない、避けるにしても間に合わない、攻撃を受け流してもダメージを受ける。


……このままではいずれやられる。


急いで、生き残る為のあらゆる手段をシミュレート………算出完了。
手順に則り、生き残る為にマニュアルから上位項目を開く。
実行可能まであと30秒、それまで男の攻撃を受け流す。




まあ、コンソメスープを打った奴の猛攻を30秒間も受け流すのは不可能なのだが。

川;゚ -゚)「がっ…!」

10秒で私は膝を付いてしまった。
あとの20秒は無抵抗になるしかなかった。
だが、これも計算の範囲内……消して負け惜しみじゃないぞ。


22 :1話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 13:44:35.00 ID:MYI35SKJ0

( ゚∀゚)「どうやらもう終わりみたいだな。しかし科学屋がここまで戦えるとは意外だったな…これもお前の技術のおかげか?」

川;゚ -゚)「…うぅ」

……残り15秒。
だが、まだ殺される風には考えられない。
この男は言ったのだ、『元研究員、クーが扱う科学技術、もしくは兵器を没収せよ。』と。
本命が私じゃなく、私の科学技術にあるならば、そこから活路を見出せるのだ。

( ゚∀゚)「さーて、ボディチェックさせてもらおうか?」

川;゚ -゚)「ちょ、胸を揉むな」

その指令があるからこそ、vipperともあろう者がこんな無駄なことをしてるのだ。
正体不明の技術を見つけて奪わない限り、私を殺すこともできない……残り10秒。

( ゚∀゚)「んー、見つからねえな。体の中にでも仕込んでるのか?」

川;゚ -゚)「だから胸を揉むな。大体胸ばかり揉んでて分かるはずないだろう?」

( ゚∀゚)「分かるさ。さっきの動きは何らかの機械を持ってたんじゃできない動きだったからな。怪しいのはこのでかいおっぱいだけさ!」

胸はともかくとして、その読みは近い。
私の扱う科学技術は体内に埋め込んでいる類なのだから、持ち歩く必要はないのだ。

……残り0秒。
ここから狼と赤頭巾の配役が逆転する。


23 :1話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 13:47:06.51 ID:MYI35SKJ0









――――上位項目『COOL』実行。










25 :1話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 13:49:25.34 ID:MYI35SKJ0

(;゚∀゚)「あ……ら……?」

男は倒れ、代わりに私は立ち上がる。
ダメージが回復してないが、立てないほどではなかった様だ。
男の方は恐らく何をされたか理解できてないのだろう。
まあ、一瞬で決着がついたため、無理もない。
冥土の土産に教えてやろう。

川 ゚ -゚)「君の体に電流を流したから、しばらく動けないぞ」

(;゚∀゚)「な……に……?」

川 ゚ -゚)「ちなみに弾丸が逸れたのも電磁場とかを弄った結果だ」

(;゚∀゚)「おま……そ…れ…もしか…して…」

川 - )「……もう寝ろ。今の電流で通信機器も壊れたはずだから援軍も呼べない。今、君ができることはそれしかない」

その先を言われたくないがために、男の背中に触れ、強力なのを1発流す…駄目押しという奴だ。
処理完了。さて、次はどうするか?

しばらくその場で棒立ちになって、これからの事態に備えたが、何も起こらなかった。
半径50m内にも何の変化もなし。
おそらく目の前の男が敗北した(狙撃班なら確認できるだろう)ので、皆、撤退したと思われる。

川 ゚ -゚)「さて、帰るかな…ん?」

目測100mくらい離れたところから、誰かがこちらを見つめている。
閉じかけたマニュアルを再び開いてそいつに近づく。


26 :1話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 13:52:20.84 ID:MYI35SKJ0

目測70m…vipperなら死んでもらう、一般人なら口止めして帰ろうと思考する。
目測50m…気のせいかどこかで見たような服装だな、と思考する。
目測30m…何故彼がここにいる?
目測10m…

('A`;)「そこで止まれ!」

川 ゚ -゚)「…」

('A`;)「よし、そのままだ……銃声が聞こえたから心配になって、急いで戻ってきたら…なんだこれは?お前は一体何者だ?」

川  - )「…」

('A`;)「黙ってないで何か答えたらどうなんだ?」

川  - )「……把握した。
     前者は、VIP研究所で『COOL』を壊して逃げた研究員がいて、vipperがそいつを殺そうとするが返り討ちにあった、というわけだ。
     後者は……赤頭巾を食べた悪い狼とでも言っておこうか」

('A`;)「は?どういう意味だ?」


念のため、再度、周囲を確認………………反応なし。

川 ゚ -゚)「もう危険はないみたいだから、私は帰るよ」

('A`;)「スルーかよ」


28 :1話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 13:54:45.38 ID:MYI35SKJ0

川 ゚ -゚)「そういうな。今日はもう遅い…というより明け方だ。先ほどまで戦ってたのだから帰って休みたいんだよ」

('A`)「帰る前に、狼の意味を教えろよ」

川 ゚ -゚)「単なる比喩だ。昔話や童話にあるように、人殺しの役は狼と決まってるだろう?」

('A`;)「っ!!」

川 ゚ -゚)「……そう警戒するな。私とて無闇に人を襲ったりはしない。人を殺したりするのは、あくまで身を守るときだけだ」

('A`)「なるほど。まあ今のご時勢、正当防衛で人を殺したなんて話は良く聞くからな。……把握した」

そうして私は家に足を向ける。
……おっと、これを言うのを忘れてた。

川 ゚ -゚)「今日のことは余所に話さないでくれると有難いんだが」

('A`;)「……頼まれたって喋らねーよ」

川 ゚ -゚)「そうか」










29 :1話・性能チェック ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 13:57:06.78 ID:MYI35SKJ0

川 ゚ -゚)の性能




C0.『??』……??????????

C1.『対遠距離射撃・砲撃』……電磁場を用いて飛来する金属の軌道を逸らす。

C2.『軍格闘術』……筋肉に電流を流すことによる肉体活性、またデータバンクから瞬時に戦闘知識を引き出す。

C3.『COOL』……??????????



32 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:01:13.77 ID:MYI35SKJ0


狼が赤頭巾を食べる場面である

『赤頭巾』であえてここを引用したのには訳がある






私と彼女との関係を表すのに、まさしくこの文が適切だからだ









川 ゚ -゚) ~狼2~




34 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:03:35.45 ID:MYI35SKJ0

時刻は18:00
その時間は、バーボンハウスでは開店準備をしているところだ。
私はいつものように準備する。
そんな私にバーボンハウスのマスター、ショボンが話しかけてきた。

(´・ω・`)「クー、昨日は大変だったみたいだね」

川 ゚ -゚)「昨日?ヒートの屋台で飲んだことか?」

(´・ω・`)「シラをきらなくてもいいよ。ドクオから聞いてるから」

川 ゚ -゚)「……把握した」

……余所には喋らないでくれと言ったのにな、と少しばかり私の内に負の感情が宿る。
今度ヒートの屋台で会ったときは、大根を与えないようにしようと一人決心をする。

(´・ω・`)「大丈夫。ドクオは誰にも喋ってないよ」

川 ゚ -゚)「でも、今、聞いたと言ったが?」

(´・ω・`)「ドクオはね、クーのことを知っているか、って探りを入れてきたから逆に探ってやったんだよ。
       僕はボーボンハウスのマスターだからね、そういうのは得意なんだ」

川 ゚ -゚)「そうか」

35 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:06:11.97 ID:MYI35SKJ0

(´・ω・`)「僕はこういう職に就いてるんだから君の身に起こってることはある程度理解できるよ」

川 ゚ -゚)「……」

(´・ω・`)「バーボンハウスは飲み屋だけど実態は情報屋だ。
      こんなところで働いてる僕だけど……それでも君を気にかけてるのは本心だ。
       だから、あまり無茶をしないでよ」

川 ゚ -゚)「それには頷けない。無茶をするなと言われても、それは私を狙ってるやつの都合だからな」

(´・ω・`)「狙っているのは君が持ってる機械だろ?……それさえ手放せれば話は簡単に進むんだけどね」

川 ゚ -゚)「夢物語を語ったところで何もないぞ」

私がショボンの言う機械をそう間単に手放すわけがない。
その機械は私の体内にあるのだし、そもそも……簡単に手放すようなら、私は研究所を抜け出してこんな場所にいるわけがないのだから。

川 ゚ -゚)「無駄話はここまでだな。もうそろそろ開店するぞ」

(´・ω・`)「はいはい、分ったよ」

さて、仕事の始まりだ。

36 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:08:48.77 ID:MYI35SKJ0

バーボンハウスはいつも空席が目立つ……今日みたいに客がいないのも珍しくない。
客引きをしないせいでもあるし、接客する人がいないためでもある。
ここで働いてるのはショボンと私のみ。
ショボンはカウンターに立ち、私はカウンターから離れた席の客にお酒を運ぶ。

(´・ω・`)「クー、もう少ししたら君と話がしたいっていう人が来るみたいだから、面倒を見てあげて」

川 ゚ -゚)「把握した」

だからこそ、こんな会話もできる。
客があまりいない為に余裕があるためである。
……さて、誰が来るのだろうか?

カランカラン、とドアについてるベルが鳴る。

川 ゚ -゚)「いらっしゃいま……む?」


('A`)「よう」


なんだ、ドクオか
ドクオは軽く挨拶してからカウンターに腰を下ろす。

37 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:11:16.84 ID:MYI35SKJ0

川 ゚ -゚)「何しに来たのだ?」

('A`)「酔いが醒めたら、お前のことでおかしな点に気づいたから、酒を飲むついでにお前に聞きに来たんだよ」

川 ゚ -゚)「そうか、ならまずはお酒を注文して売り上げに貢献しろ」

('A`)「ならテキーラで」

(´・ω・`)「はい。このテキーラはサービスじゃないから、まず飲んで落ち着いて欲しい……そうそう、クー」

川 ゚ -゚)「何だ?」

(´・ω・`)「さっき話した件なんだけど、君に用がある人は女の人だからね。その人が来るまで奥で休んでていいよ」

つまり、ドクオが知り合いの女……ということではなく、知り合い≠ドクオということか。
だったらドクオに付き合ってやることもないな。

川 ゚ -゚)「把握した」

(´・ω・`)「うん、来たら呼ぶから遠慮なく休んでてね」

('A`;)「おいおいおいおい、俺はクーと話がしたかったんだけど?」

(´・ω・`)「あきらめれ」

('A`;)「おまwwwwwwwwwww」

とりあえずその場から退却する。


40 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:13:40.13 ID:MYI35SKJ0

しかし、ショボンには本当に世話になってるな。
ここ、バーボンハウスに雇ってもらってるのは勿論のことだが、先ほど助け舟を出してもらったこともそうだ。
私は自分のことを話すのが苦手だ。
それをショボンは理解してるから、私のことを聞き出そうとしてるドクオから遠ざけたのだ。

川 ゚ -゚)「ふぅ」

溜息をつく。
どうも1人でいると低いテンションがさらに下がってしまう。
何もやることがないと、どうしても彼女のことを考えてしまうからだ。


彼女と交わした会話の数々を思い出す。
それはどれもこれも私にとって大切な宝物なので、思い出すと心が軽くなる。
同時にその会話の後に起こる事柄を思い出し、心が沈む。


足し合わせた結果は、マイナス。
おかげで今日もテンションが下がる。

………
……



42 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:16:04.36 ID:MYI35SKJ0

………


「なあ、クー」

「なんだCOOL?」

「私は壊されるのか?」

「……心配するな。私が守る」

「非力な女1人に守られても安心できないんだが?」

「……言ってくれるな」

「で、どうやって守ってくれるんだ?」

「私はキミの母親だ。場合によってはこの身に変えても守り通すつもりだ」




「だが、その結果があの狼だなんて何たる皮肉だろうな」

「ああ、あれは完全に失策だったな」


川  - )「…」


43 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:18:27.70 ID:MYI35SKJ0

……ぅ……く……クー……クー!!

川;゚ -゚)「っ……!」

('A`;)「っとと、急に跳び起きるなっつの!」

川;゚ -゚)「どうして……ドクオ…が?」

('A`)「例の客が来たみたいで呼んだはいいんだが、クーの反応がなかったからな。
    ショボンはカウンターから離れられないから、呼び出して来いって言われたんだよ」

川 ゚ -゚)「そうか。すまないな」

('A`)「うなされてたが何か悪い夢でも見たのか?」

川 ゚ -゚)「さあな」

立ち上がり、あの夢の記憶を、頭を軽く振って追い払う。
こういうとき、デリートキーがあればと常々思う。

そういえば、お客が来たんだっけ。
ならのんびりしてるわけにもいかないな。

川 ゚ -゚)「よし、戻るぞドクオ」

('A`)「おk」


46 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:21:04.61 ID:MYI35SKJ0

(´・ω・`)「クー、ドクオに変なことされなかったかい?」

(#'A`)「んなことしねーよ!」

川 ゚ -゚)「すまない、少しばかり寝てしまった。それで、件のお客は彼女のことか?」

(´・ω・`)「みたいだね」

ショボンと会話しながらカウンターの奥の席に座ってる女性を見る。
彼女は何か考え事をしてるのか、白い液体……ミルクか、珍しい……の入ったグラスをぼんやり見つめているだけで、手をつけようとはしてない。
さて、待たせっぱなしは彼女に悪いので、声をかけるとするか。

川 ゚ -゚)「私に用があると言う人物は君か?」

ξ゚⊿゚)ξ「そうよ」

川 ゚ -゚)「そうか。で、君は何者だ?」

ξ#゚⊿゚)ξ「……」

何故か分からないが、彼女はこめかみに青筋を立てながら黙ってしまう。
先ほどの発言が気に障ったのだろうか?
生憎、私はそういう空気は読まないので、気に障ったなら素直に言ってほしいんだが。


48 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:23:23.75 ID:MYI35SKJ0

ξ;゚⊿゚)ξ「はあ……まあ、直接顔を合わせるのは、これが初めてだものね。
       とりあえず自己紹介してあげる。
       私の名前はツン……クローンの研究をしていて貴方の研究を唯一支持してた者、っていえば分かるでしょ?」

川 ゚ -゚)「把握した」

ξ゚⊿゚)ξ「それでね、今日は貴女に用があって訪ねてきたの」

川 ゚ -゚)「わざわざ私のところに足を向けるとは……よほど重要な用件なのか?」

ξ#゚⊿゚)ξ「重要……ですって?そんなの当たり前じゃない!
       支持した者がいたにも関わらず、説明もせずに研究所を逃亡した……COOLまで壊してね。
       だから貴女に聞きに来たのよ。
       何でそんなことをしたのかってね!」

川 ゚ -゚)「……」

ξ#゚⊿゚)ξ「黙ってないで答えなさいよ!」

川 ゚ -゚)「ふむ、それで君は訪ねてきたわけか……悪いが黙秘権を行使さs「そんなことが許されると思ってるの?」ξ#゚⊿゚)ξ

私が言い終える前にツンが口を出す。

川 ゚ -゚)「どういうことだ?」

ξ゚⊿゚)ξ「もし答えなければ、ここにあたしの部隊が突入するわよ。vipperを殺した奴と丸腰で話すと思ってたの?」

川 ゚ -゚)「……」


49 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:25:46.58 ID:MYI35SKJ0

それはまずいな。
私はともかくとして、ここにはショボンとドクオがいる。
ドクオは……まあいいとして、ショボンに死なれると少し困る。
ショボンに死なれたら、私は次の日からニートになるしかない。

川 ゚ -゚)「話したら、ここに突入するって話を無しにしてもらえるか?」

ξ゚⊿゚)ξ「いいわよ。もともとあたしは貴女を殺しに来たわけではないからね」

川 ゚ -゚)「把握した」

話すだけで突入を見送ってもらえるのなら、他に選択肢はないな。
さて、少しばかり語るとするか。

川 ゚ -゚)「私が研究所を抜け出したのh「すまんが……さっき研究所って言ってたが、それってVIP研究所のことだよな?」('A`)

川 ゚ -゚)「……」

川 ゚ -゚)「それがどうk「ドクオ、まず飲んで落ち着いてほしい」(;´・ω・)

川 ゚ -゚)「……」

先ほどのツンもそうだったんだが、できれば最後まで語らせてほしい。
そんな思いとは関係なく、ドクオは先ほどのツンと同様にこめかみに青筋を立てていた。


50 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:28:25.17 ID:MYI35SKJ0

(#'A`)「落ち着けだと?それは無理な話だ、ショボン。もし、さっきの話の研究所がVIP研究所のことなら、落ち着いていられねえよ」

川 ゚ -゚)「そのVIP研究所のことだが……ドクオ、どうしたのだ?」

(#'A`)「つまり、お前らはそこで働く研究員だということか?」

ξ゚⊿゚)ξ「そうよ」

川 ゚ -゚)「私は元研究員だがな」

(#'A`)「そうかよ」

そう言い終えるとドクオは懐から取り出したものを私たちの方に向ける。

川 ゚ -゚)「ソーコム・ピストル、か。それでこれは何の真似だ?」

(#'A`)「俺はVIPに親を殺されてるんだよ。だからそこで武器やら兵器やらを開発してるVIP研究所が憎くてたまらないんだ。
    昨日見せたお前のイミフな力を聞きに来たんだが、この行動が功を奏したみたいだな」

ξ゚⊿゚)ξ「ドクオと言ったかしら?貴方はそんなに死にたいのかしら?」

川 ゚ -゚)「まあ待て、ツン。ここは私が抑える」

そう言い、私はドクオと向かい合う。
ただし、あまり距離が近いと被弾する恐れがあるので、少し距離を開ける。


52 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:31:11.63 ID:MYI35SKJ0

(#'A`)「ハンッ!私が抑える、とな。銃向けられて寝言言ってんじゃねえぞVIPの犬がっ!!」

川 ゚ -゚)「私は元、と言ったはずだが?」

まったく……話を聞いていないな。
おそらく説得して止めようとしても無駄だろうな。
どうもドクオは頭に血が上ってるみたいだしな。

(#'A`)「しねえええええええええ!!!!!」

ドクオは銃を私に向けて発砲……脳内の電気信号速度を上げてその事実を認識。
すかさずマニュアル『対遠距離射撃・砲撃』の項、実行。



果たして銃弾は軌道をずらし、カーブを描きながら床に被弾した。



ドクオはその光景を見て、青ざめていった。
その表情から、もうドクオは撃ってこないと判断し、『対遠距離射撃・砲撃』の項を閉じる。

川 ゚ -゚)「私に銃は通じないということを理解したか?」

('A`;)「……お前、何者だよ?」

川 ゚ -゚)「それをこれからツンに聞かせるから、黙って聞いていてくれ」

('A`;)「……」


53 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:33:59.32 ID:MYI35SKJ0

ドクオは黙った。
どうやら私の話を聞くことにしたようだ。

川 ゚ -゚)「ツン、待たせたな」

ξ゚⊿゚)ξ「言うほど待ってないわよ。じゃあ話してもらうわよ」

川 ゚ -゚)「何故COOLを壊して研究所を逃亡したか、だったな。では話そうか」

('A`;)「その前に質問いいか?」

ξ#゚⊿゚)ξ「……何よ?」

('A`)「くーるって何?」

川 ゚ -゚)「ああ……COOLを含めた3機は秘匿事項で、且つ他の2機は非稼動なはずだから一般人が知らないのも無理はないか。
     COOLというのは、3機ある戦闘支援AIの内の1機の名称だ」

ξ゚⊿゚)ξ「COOLはクーが作り出した代物でね、3機の内、唯一“学習型”のAIなのよ」

('A`)「戦闘支援って?」

ξ゚⊿゚)ξ「戦闘支援というのはAIが端末に遠隔操作で戦闘の補助を行うことよ。
      AIの支援があれば、他国の軍隊相手にも引けをとらないわ。
      AIの支援があるということは、いわば、かさばらない兵器を装備してることにも等しいからね」

(#'A`)「……なんかムカつく話だな」

ξ゚⊿゚)ξ「はいはい、落ち着いて落ち着いて」


54 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:36:44.09 ID:MYI35SKJ0

('A`;)「じゃあ、クーが使ってるイミフな力もそういうAIの支援か何かか?」

ξ゚⊿゚)ξ「それはないわね。COOLは破壊されてるし、さっきクーが言った通り他の2機は非稼動なのよ。
      間近で見て、クーの力はAIの力に近いものを感じるけど、現状ではありえないわね」




川 ゚ -゚)「いや、ドクオが正解だ」


まさかドクオが正解を言い当てるとはな。
少し意外だ。

2人は私の言葉に反応してこちらを見つめている。
ドクオは、厳しそうな表情に僅かばかりの怯えの色を混ぜて。
ツンは、信じられないものを見るように表情を凍りつかせて。

川 ゚ -゚)「さて、研究所を逃亡した理由を話すぞ」

空気を読めないわけではないが、あえて読まないで話を進める。

ξ;゚⊿゚)ξ「……」

('A`;)「……分かった」


56 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:39:11.44 ID:MYI35SKJ0

川 ゚ -゚)「私があの研究所で研究していた内容は、機械に心を持たせる、という内容だ。
     この研究内容に大部分は否定したよ。
     機械に心を持たせることは危険極まりないってね」

('A`;)「……」
ξ゚⊿゚)ξ「……」

川 ゚ -゚)「そんな声なんて気にせず研究を続けていって、遂には機械に自我を目覚めさせたんだ。
     その結果、大部分の否定派はどういう行動に出たと思う?」

('A`;)「スマソ、検討つかん」
ξ゚⊿゚)ξ「あたしも」

川  - )「殺そうとしたんだよ、私とその機械をな。
     機械に自我を持たせるということは機械が謀反を起こす可能性も考えられるからだ
     付け加えるなら、もし反乱を起こした場合、被害が甚大だからな。
     だから私はその機械、COOLは互いに生きる為に同化したんだよ」

('A`;)「……同化だと?」
ξ;゚⊿゚)ξ「そんなことができるの?」

川  ー )「できたんだよ。
     そして、私たちは生きる為にあの研究所から逃げたわけだ」

('A`;)「……」
ξ;゚⊿゚)ξ「……」


57 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:41:30.55 ID:MYI35SKJ0

ξ;゚⊿゚)ξ「ねえ、1つ質問いいかしら?」

川 - )「なんだ?」

ξ;゚⊿゚)ξ「心を持った機械と同化したのなら、貴方はクーなの?それともCOOLなの?」

川  - )「さあな、分からないよ。あえて言うなら赤頭巾を食べた悪い狼、だな」

('A`;)「前もそんなことを言っていたな。どういう意味なんだ?」

川  ー )「簡単な話さ。
     同化した為に私は変わってしまった。
     この体はクーの体であり、COOLの体でもある。
     『COOL』としての性能があり、『クー』としての性能もある……それじゃあここにいる『私』は何者なんだろうな?」

ξ;゚⊿゚)ξ「それは……」

川  - )「例えるなら、狼が赤頭巾を食べて自らの血肉にしたようなものだ。
     だから、赤頭巾は狼になり、狼は赤頭巾になって、自分を見失ってしまったんだ。
     でもな、赤頭巾は死んでしまったんだよ。
     一緒に生きようって言ったのに狼は食い殺してしまったからな」

('A`;)「同化して1つになったのなら……両方生きてるって考えられないか?」

川  ー )「両方生きてる?馬鹿なことは言わないでくれ。
     生きるということはつまり、自己というものを持って維持してるってことだ。
     そういうものはな、他者の影響を受けて変質することはあっても、決して混ざり合うことはないんだ。
     よく言うだろ?人間は死ぬまで孤独だって…そういうことだ」


59 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:43:48.88 ID:MYI35SKJ0

川  - )「私が彼女と同化して1年経った。
     だが、この場合、彼女というのはどちらのことを指すのだ?
     変質した心は機械の心か?それともクーの心か?
     ……答えなんて出てこないさ」

('A`;)「……」
ξ;゚⊿゚)ξ「……」

川  - )「共生と同化を一緒にして考えてたのがいけなかったな。
     私はただ、彼女と一緒に生きたかっただけだったんだ。
     それなのにな……」

ここまで自分のことを話すと、膨らみ続ける負の感情に押し潰される。
だけど、この感情は止めることができない。
だから、この口も止まることができない。

だから、自分のことを話すのが苦手なんだ。

川  - )「……………わたし、は」



川  - )「私はけっきょk「クー、もういいよ」



61 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:46:13.82 ID:MYI35SKJ0

私が言い終える前に誰かが私の話を中断させる。
一体誰が?と、思ったがその声は聞き覚えがあった。
そう、この声は

(´・ω・`)「もう、いいんだよ」

そう、ショボンだ。
彼が止めたのか。

(´・ω・`)「ツン、悪いけど今日はここまでにしてくれないかな?」

ξ;゚⊿゚)ξ「……そうね。まあ大体事情は分かったから、今日は帰らせてもらうわ」

ツンは出されてたミルクを一気飲みして、立ち上がる。
そうして、私のほうを向いて一言。

ξ゚⊿゚)ξ「またね」

そう言い残しバーボンハウスを出た。



(´・ω・`)「さてと、少し早いけど今日はもう閉めるよ。ところでドクオはこの後何か予定ある?」

('A`;)「あ?いや、ないけど」


62 :2話 ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:48:37.85 ID:MYI35SKJ0

(´・ω・`)「クー。このテキーラはサービスだから、まず飲んで落ち着いてほしい」

川  - )「……店の物には手を出さないんじゃなかったか?」

(´・ω・`)「今日はサービスだからいいんだよ。
       バーボンハウスの標語は『来るもの全てにときめきを』だからね。
       まあ標語なんて上辺だけの物だけど、こういう時は標語通りの行動をしたほうがベストなのさ」

川  - )「……すまない」

(´・ω・`)「ドクオ、今日はクーと共に朝まで飲み明かそうか」

('A`)「……ああ」

(´・ω・`)「クーも好きなのを頼んでいいからね」




川  ー )「……ならお言葉に甘えさせてもらうよ」








63 :2話・性能チェック ◆pGlVEGQMPE :2007/09/06(木) 14:50:53.06 ID:MYI35SKJ0

川 ゚ -゚)の性能




C0.『??』……??????????

C1.『対遠距離射撃・砲撃』……電磁場を用いて飛来する金属の軌道を逸らす。

C2.『軍格闘術』……筋肉などに電流を流すことによる肉体活性、またデータバンクから瞬時に戦闘知識を引き出す。

C3.『COOL』……??????????


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川 ゚ -゚)狼は赤頭巾を想っているようです
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