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    2007

09.19

( ^ω^)彼らは今日も生きているようです。 Final

104 名前: ◆HGGslycgr6 Mail: 投稿日: 2007/09/19(水) 01:54:54.47 ID: ty3WbKp+0

 いい加減、筆を止めて他の勉強とかに集中しようと思ったんだけど、無理だった。
そんな俺から滲み出た色々な短編でした。地の文無くても良いんじゃね?
あー、もっとξ゚⊿゚)ξ編みたいなライトなのを書けるようになりたい。

 最後にあとがき代わりに1本、俺の不安を具現化したものを投下して終わります。
支援ありがとうございました。






106 名前: ( ゚∀゚)&(´・ω・`)編 Mail: 投稿日: 2007/09/19(水) 01:56:43.37 ID: ty3WbKp+0

 僕には友達が居る。
  _
( ゚∀゚)「おい、ショボン今日呑みに行くぞ!」

(´・ω・`)「今月もうお金無いよ……」
  _
( ゚∀゚)「大丈夫だ! なんとかなるって! つり銭口でも調べとけ!」

(;´・ω・`)「そんなんじゃ焼き鳥一本食べられないよ……」

 明るくて、無茶苦茶で、けれど何でもしっかりこなす。そんな友達だ。
  _
(*゚∀゚)「それでよ、俺的にはここはこう言う展開でな……」

(*´・ω・`)「いや、そこはもっと風景描写で読者煽った方が……」
  _
(*゚∀゚)「かったりぃなー! あ、店員さん生中追加ー!」

(*´・ω・`)「あ、僕も!」
  _
(*゚∀゚)「時代は『燃え』よ! バトルが俺を熱くさせる!」

 僕たちは二人とも小説を書いていた。と言っても本を出してるわけじゃない。
遊びの延長みたいなものだけど、飲みに行くと必ず話作りのことで盛り上がった。


112 名前: ( ゚∀゚)&(´・ω・`)編 Mail: 投稿日: 2007/09/19(水) 01:59:12.82 ID: ty3WbKp+0

  _
(*゚∀゚)「あー、呑みすぎた」

(*´・ω・`)「ぐるぐるだねー」
  _
(*゚∀゚)「……なあ」

(*´・ω・`)「ん?」
  _
(*゚∀゚)「なんか、でっかいことやりてえなあ」

(*´・ω・`)「やりたいねえ」
  _
(*゚∀゚)「本でも出すか! 自費出版でもいいからさ!」

(*´・ω・`)「そんなお金あったら苦労しないよー」
  _
(*゚∀゚)「本屋行ったら俺の本があってさ、知り合いにさりげなく自慢するんだよ」


  _
(*゚∀゚)『これ、俺の本なんだぜ?』

(*´・ω・`)『えー! ホントですか!? すっごーい!        ……ホコリ被ってる』


  _
(*゚∀゚)「あるあるwwwwww」

(*´・ω・`)「こんなもんでしょwwwww」


113 名前: ( ゚∀゚)&(´・ω・`)編 Mail: 投稿日: 2007/09/19(水) 02:01:31.04 ID: ty3WbKp+0

  _
(*゚∀゚)「売れねえだろうなー、俺の本」

(*´・ω・`)「業界の押してるものを書けば売れるかもよ」
  _
(*゚∀゚)「書きたいもん書きてえじゃん」

(*´・ω・`)「はい、ジョルジュ君不向きー」
  _
(*゚∀゚)「うっせ!」

 のんべんだらりと、夜道を二人騒ぎながら歩く。この何でもない時間が僕は好きだった。
だけど、この日僕たちに分岐点が訪れた。

(*´・ω・`)「見てよ、満月」
  _
(*゚∀゚)「まんげつー?」

(*´・ω・`)「綺麗な夜空だね。しんと静まり返った住宅街。この情景を文に起こしたいなあ」
  _
( ゚∀゚)「……」

(*´・ω・`)「ジョルジュ?」


114 名前: ( ゚∀゚)&(´・ω・`)編 Mail: 投稿日: 2007/09/19(水) 02:03:34.74 ID: ty3WbKp+0

  _
( ゚∀゚)「ショボン、俺いまこの風景に猛烈に感動してる」

(*´・ω・`)「?」
  _
( ゚∀゚)「……俺、絵が描きたい」

(*´・ω・`)「絵?」
  _
( ゚∀゚)「ああ……この風景を、感動を描きとめたい」

(*´・ω・`)「何言ってんだよ、ジョルジュの絵なんて幼稚園児レベルじゃないか」
  _
( ゚∀゚)「……ショボン、俺明日大学休むわ」

(*´・ω・`)「頑固だなあ」

 最初は別に重く受け止めなかった。
酔った勢いでなんて何でも言うし、僕たちは文で繋がってるって意識があったから。
絵描きの世界なんてすぐに諦めて戻ってくると思ってた。


115 名前: ( ゚∀゚)&(´・ω・`)編 Mail: 投稿日: 2007/09/19(水) 02:05:44.66 ID: ty3WbKp+0

 だけどジョルジュは大学に姿を見せなくなった。一週間が経って、一ヶ月が経って、後期が終わって。
気が付けば僕は四年生になっていた。名簿からはジョルジュの名前は消えていた。

 その間、僕は何度もジョルジュに電話をかけた。

(´・ω・`)「……」

     『はい、長岡です』

(´・ω・`)「あ、ジョルジュ――」

     『ただいま電話に出ることが出来ません。発信音の後に――』

(´・ω・`)「……」

 けれどジョルジュは一度も出ることが無かった。
家に行ってもまるで居るのか居ないのか分からなかった。
そしてこの頃になると、僕は学校生活が忙しくなったせいもあって小説を書かなくなっていた。


116 名前: ( ゚∀゚)&(´・ω・`)編 Mail: 投稿日: 2007/09/19(水) 02:07:27.53 ID: ty3WbKp+0

 そして僕は大学院に進んで修士課程を修了した。推薦を貰って就職もした。
傍から見れば将来安泰、曇りなしって感じだろう。でも僕はあれからずっと心にモヤモヤを抱えていた。

     「おい、聞いてるか?」

(;´・ω・`)「え? あ、すいません。もう一度お願いします」

 僕はこれでよかったのだろうか。
そう思いながらも毎日仕事に忙殺される僕は、いつしかそのモヤモヤさえも忘れた。



 そしてある夜、突然僕の携帯が鳴った。相手はジョルジュだった。
  _
( ゚∀゚)『久しぶり』

(´・ω・`)「久しぶり、じゃないよ……今まで何してたんだよ」
  _
( ゚∀゚)『ああ、ごめんな。全部説明するからさ、ウチ来てや』

(´・ω・`)「……わかった」

 僕は明日の仕事の準備を整えるとジョルジュの家を目指した。
あれから実に四年が経っていた。一体今更になって何なのだろうか。


117 名前: ( ゚∀゚)&(´・ω・`)編 Mail: 投稿日: 2007/09/19(水) 02:09:53.46 ID: ty3WbKp+0

  _
( ゚∀゚)「よお、遅くにスマンな」

 久しぶりに会ったジョルジュの顔の肉はこけて、無精ヒゲが生えていた。

(´・ω・`)「なんて言うか、久しぶり……だね」
  _
( ゚∀゚)「まあ入れよ」

(´・ω・`)「うん」

 部屋の中は、更に年月が経っていることを感じさせた。
今にも切れそうな薄暗い蛍光灯の光の下、床や壁の至る所に絵の具が飛び散っていた
部屋の隅には立てかけられたキャンバスと椅子。キャンバスには、夜空が描かれていた。

(;´・ω・`)「まさか……」
  _
( ゚∀゚)「俺さ、ずっと絵描いてたんだわ。あの日の月が出た夜空の絵を」

(;´・ω・`)「四年ずっと……?」
  _
( ゚∀゚)「ああ。おかげで大学除籍になっちまったけどな」

(;´・ω・`)「……」

 絵に関して素人の僕だったけれど、その絵は本当に凄いと思った。
この感動を今すぐにでも彼に伝えたいと思った。気の利いた言葉の一つでも言ってやろうと思った。
けれど既に僕の頭からは、言葉を練る力が失われていた。


118 名前: ( ゚∀゚)&(´・ω・`)編 Mail: 投稿日: 2007/09/19(水) 02:11:49.61 ID: ty3WbKp+0

(´・ω・`)「……ジョルジュ、凄いよ。本当に凄い。四年でこれなんだ。続ければもしくは――」
  _
( ゚∀゚)「駄目なんだよ」

(´・ω・`)「――え?」
  _
( ゚∀゚)「全然駄目なんだ。これは駄作。次に描くのも駄作。これから未来永劫、俺が描く夜空は駄作だ」

(´・ω・`)「何言ってるんだよ。こんなに……」
  _
( ゚∀゚)「ボヤけちゃってるんだ」

(´・ω・`)「ボヤけ……?」
  _
( ゚∀゚)「あのときの感動がさ、四年経ってボヤけちゃってるんだ。もう一生あの風景は俺には描けないんだ」

(´・ω・`)「……」


119 名前: ( ゚∀゚)&(´・ω・`)編 Mail: 投稿日: 2007/09/19(水) 02:13:39.35 ID: ty3WbKp+0

  _
( ゚∀゚)「あ、なんか、ゴメンな。暗い話しちまった」

(´・ω・`)「……ジョルジュ、これからどうするの?」
  _
( ゚∀゚)「さあな。またバイトでもしながら考えるさ。イラストの仕事も無いわけじゃないし。
     また小説書くのもいいかもな」

(´・ω・`)「……」

 僕はジョルジュが羨ましかった。僕だって昔、小説家を夢見なかったわけじゃない。
ただ、僕は確実な道を選んだ。そしてジョルジュは自らの行きたい道を進んだ。
けれど羨ましくても、安定を手に入れてしまった僕に、もうこの手に持つものを捨てる勇気は無い。

 僕は思う。
あの時、夜空に感動したのがジョルジュじゃなくて僕だったら、果して僕はどうしていたのだろうかと。

 けれど僕はすぐにそんなことを考えるのを止めて、明日の仕事のことを考え始めていた――



( ゚∀゚)&(´・ω・`)編  終


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